在宅療養者の呼吸音を24時間見守り、異常の「予兆」をLINEでお知らせする自社プロダクト。SpO2が下がる前、痰が詰まる前のサインを捉えます。現在、実証実験中です。
| プロジェクト | SMART(スマート)在宅療養支援・24時間呼吸音モニタリングシステム |
| 期間 | 2025年2月〜継続中(実証実験フェーズ) |
| 役割 | 自社プロダクト(企画/課題構造化/開発/実証のすべてを担当) |
| 使用技術 | Python / Raspberry Pi / FFT音響解析 / VLM / AWS / LINE Messaging API |

背景
在宅療養では、ALS患者をはじめ医療的ケアを必要とする方の見守りが、家族や介護者の肩に24時間のしかかります。病院と違い、そばに医療者はいません。異常は「起きてから」気づくしかなく、見守る側は夜も気を抜けない状態が続きます。
SMARTは、デザイン思考のアプローチで患者本人・家族・専門医それぞれの業務と心理状況を詳細にヒアリングし、課題を構造化するところから開発を始めました。
課題
- SpO2の低下は異常の「結果」であり、アラームが鳴った時点では対応が後手に回る
- 痰の貯留に伴う異常呼吸音など、危険の「予兆」を捉える手段がない
- 見守る家族・介護者に、新たな操作や監視の負担をかけられない
- ITリテラシーを問わず、誰でもすぐに使える仕組みでなければ在宅では定着しない
解決方法
Raspberry Piと汎用センサーによる小さな監視端末を枕元に置き、呼吸音と機器画面を24時間見守ります。異常の予兆を検知すると、クラウド経由で家族やクリニックのLINEに画像付きで通知します。

- 貯痰音の検知:FFT(高速フーリエ変換)による物理現象ベースの音響解析で、痰の貯留に伴う異常呼吸音を常時監視
- 説明可能なロジック:ブラックボックスのAIに頼らず、医療現場で受け入れられる「軽量で説明できる」判定を基本に、VLM(視覚言語モデル)による画像解析を併用
- LINEをUIに:通知も応答も普段使いのLINEで完結。専用アプリのインストールや操作教育が不要で、「誰でも明日から使える」運用を実現
- 汎用部品で構成:USBマイク・小型カメラ・汎用SBCの最小構成で、在宅でも維持できるコストと保守性を確保

担当範囲
自社プロダクトとして、構想から実証まですべてを担当しています。
- 患者・家族・専門医へのデザイン思考によるヒアリングと課題の構造化
- 貯痰音検知という新技術の確立
- MEGTARで培ったIoT・AI・クラウド連携の知見を活かした短期間での開発
- 実際の在宅環境での実証実験の設計・実施
使用技術
| 言語 | Python |
| 解析 | FFT(音響解析)/ VLM(視覚言語モデル) |
| デバイス | Raspberry Pi / USBマイク / 小型カメラ / 呼び出しボタン |
| クラウド・通知 | AWS / LINE Messaging API |
得られた成果
- 貯痰音の検知という新しい見守り技術を確立
- SpO2低下の「前」に予兆を通知する、一歩早い見守りを実現
- LINEをUIとすることで、ITリテラシーを問わない運用を実証中
- 現在、実際の在宅療養環境で実証実験を実施中(結果は順次このページで公開します)
在宅・介護現場の見守りに関するご相談は、お問合せよりお気軽にお声掛けください。