Haiku OSにNode-REDをインストールしてIoT端末としての可能性を広げる!

みなさん、こんにちは。

以前、Haiku OSの可能性について、またNode-REDと生成AIの新しい関係性について記事を書きました。

 

Node-REDはデータフローが固定化されているIoTシステムでは非常に強力なツールです。もしそのNode-REDをHaiku OSで動かせたら、Haiku OSのIoT端末としての可能性がぐっと現実味を増してきませんか?

実はNode-REDはHaiku OS でも動かすことができるのです!

今回は、Haiku OSの特性を理解しつつ、Node-REDをスムーズにインストールする手順を解説します。

 


 

Node-REDインストールに必要なパッケージ

 

Node-REDは、Node.js上で動作するビジュアルプログラミングツールです。そのため、Node-REDをインストールする前にNode.jsが利用可能であることが必須条件となります。

しかしご安心ください、Node.jsはHaiku OSのパッケージ管理システムであるHaiku Depotから簡単にインストールできます。

この先の作業に進む前に、Node.js 20をHaiku Depotでインストールしておいてください。

 


 

Haiku OSでのインストールにおける注意点

 

Haiku OSは他の一般的なOSとは異なる設計思想を持っています。特に以下の点が、Node-REDのインストールにおいて重要になります。

  • シングルユーザーシステムと権限
    • Haiku OSでは、ログインしているユーザーが実質的に最高権限を持っています。Linuxでよく使う sudo コマンドは存在せず、root という独立したユーザーアカウントも通常は存在しません。
  • 読み取り専用のシステムパーティション
    • /boot/system 以下のディレクトリは、パッケージ管理システムによって保護されており、通常は読み取り専用です。たとえ最高権限を持つユーザーでも、ここに直接ファイルを書き込んだり変更したりすることはできません。このため、Linuxのように npm install -g でシステムディレクトリ以下にインストールしようとすると、「Permission denied」エラーが発生してしまいます。

これらの特性を踏まえ、Node-REDをインストールする際には、ユーザーが書き込み可能な領域にインストールするアプローチを取る必要があります。

 


 

Haiku OSにNode-REDをインストールする手順

 

それでは、実際のインストール手順を見ていきましょう。

1. npmのグローバルインストールパスを設定する

Node-REDはNode.jsのパッケージマネージャーであるnpmを使ってインストールします。Haiku OSのシステムディレクトリは読み取り専用なので、npmがパッケージをインストールする場所をユーザーが書き込み可能なディレクトリに変更します。

まず、ターミナルを開いて以下のコマンドを実行してください。

npm config set prefix '/boot/home/config/non-packaged/npm-global'

このコマンドは、npmがグローバルパッケージを /boot/home/config/non-packaged/npm-global というディレクトリにインストールするように設定します。/boot/home/config/non-packaged/ は、Haiku OSでパッケージ化されていないユーザー固有のファイルを置くための推奨される場所です。

2. PATH環境変数を設定する

次に、npmが新しく設定したディレクトリにインストールする実行ファイル(node-red コマンドなど)が、システムによって認識されるようにPATH環境変数を設定します。

Haiku OSのユーザー設定ファイルである ~/config/settings/profile をテキストエディタで開いてください。(Haiku OS をインストールしたばかりの場合、このファイルは存在しないことが多いので、新規に作成してください。)

ファイルの一番下に、以下の行を追加します。

export PATH="/boot/home/config/non-packaged/npm-global/bin:$PATH"

ファイルを保存したら、設定を反映させるためにターミナルを再起動するか、以下のコマンドを実行してください。

source ~/config/settings/profile

3. Node-REDをインストールする

PATHの設定が完了した新しいターミナルセッションで、いよいよNode-REDをインストールします。

npm install -g node-red

このコマンドが正常に完了すれば、Node-REDのインストールは成功です!ファイルのパーミッションさえ気をつければ、思ったより簡単にインストールできますね!

Node-REDをインストール
Node-REDをインストール!

 


 

Node-REDを起動してみよう!

インストールが完了したら、ターミナルで以下のコマンドを実行してNode-REDを起動してみましょう。

node-red
Node-REDの実行
Node-REDコマンドを実行する

Node-REDが起動すると、ブラウザでアクセスするためのURLが表示されます。通常は http://127.0.0.1:1880 と表示されるはずです。

Node-REDが実行中になった
Node-REDが127.0.0.1:1880で実行中

表示されたURLをHaiku OSのWebブラウザで開けば、Node-REDのフローエディタにアクセスできます。

Node-REDが表示された
WebPositiveでNode-REDを表示

もし起動時にエラーが出た場合は、Node.jsのバージョンやHaiku OSの環境に依存する問題の可能性がありますが、エラーメッセージを詳しく見れば、きっと解決策があるはずです。ぜひ挑戦してみてください。

 


 

まとめ

 

Haiku OSの独特なファイルシステムと権限モデルを理解していれば、Node-REDのインストールは決して難しいものではありません。この記事の手順を踏むことで、みなさんのHaiku OS環境でもNode-REDを活用し、様々なプロジェクトに挑戦できるようになります。

Node-REDを活用することで、一緒にHaiku OS を盛り上げていきましょう!

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

それでは、よいHaiku OSライフを!

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