みなさん、こんにちは。
2025年10月14日、マイクロソフトはWindows10のサポートを終了します。
みなさんのご家庭に、Windows11に非対応で処分に困っているようなPCはありませんか?
「そんな古いPC、もう使い道ないでしょ…」そう思っている方も多いかもしれません。
しかし、ちょっと待ってください!
実は、Linuxをインストールすれば、そんな古いPCも立派に現役復帰させることができるのです。そんな記事を以前書きました。
そして今回は、さらに一歩進んで、「古いPCにLinuxを入れて、ゲームはできるの?」という疑問にお答えすべく、実際に試してみた様子をレポートしたいと思います。
今回のお供は、第7世代Core i5、メモリ8GBという、今となっては控えめなスペックのPanasonic Let’s note SZ6。元々はWindows11非対応のため投げ売りされていた中古品です。
これにXubuntu 22.04 LTSをインストールして使っているのですが、この子にSteamを入れて、ゲームが動くのか、早速検証してみましょう!

ステップ1 – Steamのインストール
まずは、ゲームを遊ぶためのプラットフォーム、Steamをインストールするところから始めます。
Steamの公式サイトからインストーラーをダウンロード
まずは、Steamの公式サイトにアクセスします。
画面上部にある「Steamをインストール」をクリックすると、専用のダウンロード画面に遷移します。

ここで「Steamをインストール」ボタンをクリックすると、「steam_latest.deb」というファイルがダウンロードされます。
ダウンロードしたdebファイルをインストール
ダウンロードが完了したら、端末(ターミナル)を開き、以下のコマンドを実行します。
sudo apt install steam_latest.deb
※ダウンロードしたファイルの保存場所によっては、ファイル名にパスを追加してください。
このコマンドを実行すると、ものの数秒でインストールが完了します。
初回起動時のセットアップ
インストールが完了したら、メニューからSteamを起動してみましょう。
初回起動時は、足りないパッケージを自動でインストールしたり、ランタイムの設定を行ったりします。
まず、管理者権限を要求されるのでパスワードを入力します。
すると、必要なパッケージを最新にするための作業が始まります。

しばらくすると、画面に「Press ENTER to continue」というメッセージが表示されるので、指示通りにEnterキーを押します。
これで残りのインストールが続行されます。
インストール作業の終盤、もう一度Enterキー入力を求められるので、再度Enterキーを押してください。
これでランタイムの設定が始まります。
ランタイムの設定とサインイン
このランタイムの設定には、少し時間がかかります。
PCのスペックや通信環境によって、完了までの時間は前後しますが、気長に待ちましょう。
すべての設定が完了すると、ついにSteamのサインイン画面が表示されます!

アカウント名とパスワードを入力後、セキュリティコードを入力してサインイン完了です。
Steamのインストール自体は、特に問題なく完了しました。
さて、気になるのはゲームがちゃんと動くかどうかですよね!
ステップ2 – ゲームをプレイ!
Steamのインストールが完了したら、早速ゲームをダウンロードして遊んでみましょう。
今回は、Steamライブラリに元々持っていたWindows用のRCカーシミュレーター「VRC Pro」を試してみました。
Windows用ゲームを動かすための「Proton」
ダウンロードが完了して、いざ実行!
…と思いきや、そのままではゲームが起動しませんでした。
「事前調査ではLinuxでもWindows用ゲームが動くって聞いたのに、どうして?」
そう思って調べてみたところ、LinuxでWindows用ゲームを動かすためには、「Proton」という互換性ツールを適切に設定する必要があることがわかりました。
Protonとは、Valve社(Steamの開発元)が開発した、Windows用ゲームをLinux上で動作させるための互換レイヤーです。ま、早い話が、Wineなんですけどね!
Protonの設定方法
Protonを有効化するためには、簡単な設定が必要です。
Steamライブラリから、動かしたいゲームを右クリックし、「管理」から「プロパティ」を選択します。

開いたウィンドウの左メニューから、「互換性」をクリックします。

すると、下のプルダウンメニューが有効になるので、動かしたいProtonのバージョンを選択します。今回は、最新版の「Proton 9.0-4」を選択しました。これだけで設定は完了です。
実際にゲームをプレイしてみた!
設定を終え、再びゲームを起動すると…
見事にRCカーシミュレーターの「VRC Pro」が起動し、プレイすることができました!

最新の3Dグラフィックスを駆使したような重たいゲームは、さすがに厳しいかもしれません。
しかし、今回プレイしたような、一昔前のゲームや、インディーゲーム、2Dゲームなどであれば、十分快適に動作する可能性が高いです。
まとめ – 古いPCもLinuxでまだまだ現役!
いかがでしたでしょうか。
Windows11非対応で「もう使えない…」と思われていたPCでも、Linuxをインストールすることで、現役のOS環境を手に入れ、さらにSteamでゲームまで楽しめることが分かりました。
今回試したLet’s note SZ6は、今でも十分通用するポテンシャルを秘めていたようです。
もちろん、ゲームの動作はPCのスペックやゲームの種類によって大きく左右されます。
しかし、処分する前に、一度Linuxをインストールして、眠っているPCの新しい可能性を探ってみるのも面白いかもしれません。
皆さんもぜひ、お手持ちの古いPCを再利用して、Linuxで遊んでみませんか?
もし「こんなゲームが動いたよ!」という情報があれば、ぜひコメントで教えてください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、よいLinuxライフを!