医療機器監視システム「MEGTAR」がVer.2.0へ

みなさん、こんにちは。

私は MEGTAR という医療機器監視システムを開発しているのですが、つい先日 Ver.2.0 へのアップデートを行いました。MEGTARに関しては何度か当サイトでも記事にしているのですが、今回は改めてMEGTARの紹介をさせてください。

 


 

MEGTARとは?

 

MEGTARは、人工呼吸器や生体情報モニタなどの医療機器の画面を 非接触でOCR認識 し、数値を自動的に取得・記録するシステムです。

医療機器に関する従来の課題は、各メーカーごとに通信規格やデータ形式が異なり、ベンダーロックインが進んでいることでした。そのため、異なるメーカーの機器を一元的に管理することはほぼ不可能であり、現場では看護師やスタッフが手書きで記録するしかありませんでした。

MEGTARは「マルチベンダー対応」をコンセプトに掲げ、OCRで画面情報を読み取る方式を採用することで、異なるメーカーの機器でも統合的に監視できるようにしました。

MEGTARが想定するユーザー施設は、異なるメーカーの医療機器を混在して使う医療機関です。どうやらそれは、急変患者の多い急性期病棟ではなく、比較的安定しているが常時監視が必要な患者の多い慢性期病棟であるということもわかりました。

 


 

Ver.2.0の新機能と改善点

 

Ver.1.0のリリースから1年半、ユーザーのみなさまからの声を反映し、以下の改善を行いました。

アラーム管理で業務効率化

  • アラーム発生数を自動カウント・可視化
  • 無駄鳴りを分析し、適切なアラーム設定が可能に
  • 最適化されたアラームは「看護業務の正しい負荷指標」となり、動的な人員配置やシフト調整に活用可能

医師の診療をサポート

  • 短期的にはOCRのノイズが混ざるものの、数日~数週間のトレンドを俯瞰することで長期的な状態変化を把握可能
  • 「治療効果が出ているか」「呼吸状態が安定に向かっているか」を客観的に検証でき、治療方針の見直しを支援

情報共有と安心感

  • データを統一フォーマットで保存し、転院や在宅移行時の引き継ぎがスムーズに
  • 家族説明や多職種カンファレンスで「数値に基づいた説明」が可能となり、安心感と信頼性を提供

 


 

なぜ慢性期病棟でMEGTARが必要なのか?

 

慢性期病棟や長期療養病床では、人工呼吸器を装着している患者が多いにもかかわらず、急性期に比べて看護配置基準が低く、人員不足が常態化しています。

そんな環境で、MEGTARが担う役割は大きいです。

  • 毎日の記録作業を大幅に削減
  • アラーム発生状況を可視化し、業務負担を平準化
  • 長期的なトレンド把握で治療・ケアの方向性を支援
  • 家族説明・転院・在宅移行での情報共有に有用

特に、アラーム発生数の即時把握と設定最適化は、「患者にとって本当に必要なアラーム」だけが鳴るようにし、スタッフが対応できる範囲に収める工夫を可能にします。「アラーム最適化+カウント」という仕組みこそが、現場に役立つデータ活用のカギです。

結果的に、現場のスタッフの負担軽減と患者の安全確保の両立につながります。

 


 

最後に

 

今回のVer.2.0の開発を通して、私自身も 画像認識と音声解析のノウハウ を大きく蓄積することができました。

もし、みなさんの現場やプロジェクトで 画像認識や音声解析に関する課題 を抱えている場合は、ぜひお気軽にご相談ください。きっとお役にたてると思います。

ご相談はこちらから

これからも、現場の声を大切にしながら進化を続けていきたいと思います。

👉 MEGTAR Ver2.0の詳細はこちらの公式サイトをご覧ください。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

それでは、よい開発ライフを!

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