みなさん、こんにちは。
医療業界では12月のこの時期になると毎年恒例なのが、予算消化をどうするかというお話。意図せず予算が余ってしまいそうな場合は3月末までに使い切ってしまわなければならないので、手間がかからず導入できるちょっとしたシステムへの問い合わせが増える時期なのです。
そのため、毎年10月くらいから、あれやこれやと企画を考えて12月から1月にかけて営業攻勢をかけるのですが、そのため、週1回はメンバーでWEB会議を開催し、進捗状況を確認しあいます。この時期はWEB会議数も必然的に増えてくるわけです。
さて、今や私たちの仕事において完全に「一般化」したWEB会議。みなさんは普段、どんな環境で参加されていますか?
「たまにしか会議ないし、ノートPCの内蔵カメラとマイクで十分だよ」
「デスクトップPCだから、マイク内蔵のWEBカメラをポン付けしてるかな」
そんな声が聞こえてきそうです。もちろん、会議の回数がそれほど多くないなら、それで全く問題ないと思います。
しかし、私は違います。 前述の通り、私はWEB会議の頻度が圧倒的に多いのです。
だからこそ、「音」には少しだけ、いや、かなり気を使っています。 今日は、数々のWEB会議を乗り越えてきた私がたどり着いた「WEB会議における音響デバイスのこだわり」について、少し熱く語らせてください。
なにより大事なのは「音」である
まず最初に、私の持論をお伝えしておきます。
WEB会議において、映像よりも圧倒的に大事なのは「音」です。
想像してみてください。画面はフルHDでくっきり綺麗なのに、声がガサガサで途切れたり、何を言っているのか聞き取れない相手との会話を。……ストレスが溜まりますよね? 音がクリアでないと、会話のキャッチボールがスムーズにいかず、結果として「会議のクオリティ」そのものが下がってしまいます。もちろん、AIに議事録としてまとめてもらうことにも支障がでます。
逆に映像に関しては、私はそこまでこだわっていません。もちろん、WEBカメラにはそれなりの定評があるロジクール C920nを使っていますが、これは「画面の周囲が歪まなければOK」という基準で選んだものです。通信が不安定な時はビデオをオフにすることさえありますし、それでも会議は成立します。
しかし、音だけはオフにするわけにはいきません。
だからこそ、私はマイクとヘッドフォン選びにこそ、情熱(と少しのお金)を注いだのです。
マイク選びの旅 – なぜUSB接続なのか
まず、「入力」であるマイクについてお話ししましょう。
ノートPCの内蔵マイクや、WEBカメラのおまけについているマイク。これらは手軽ですが、どうしても音声がこもりがちになります。 一度、自分の声を録音して聞いてみると、その「こもり具合」に驚くはずです。お金を少しかけるだけで、音質は如実に変わります。
とはいえ、「スタジオ収録レベル」の超高音質が必要かと言われれば、そうではありません。WEB会議では音声データが圧縮されて転送されるため、そこまでのスペックは過剰です。「人間の声がはっきり、クリアに聞こえること」。これさえ満たせば合格点です。
アナログ vs デジタル
マイクを接続する際、アナログ接続(3.5mmミニプラグ)とデジタル接続(USBなど)の選択肢がありますが、私は「圧倒的にデジタルがいい」と断言します。
アナログマイクを使っていた時期もありましたが、どうも音量レベルが低くなりがちでした。PC側の設定で頑張っても、いまひとつ迫力に欠けるというか……。 その点、デジタル(USB)接続のマイクは、マイク側で音声をうまく増幅・処理してくれているのか、音量レベルが十分に高く、発話音も非常にクリアになる印象があります。
安すぎるマイクには罠がある?
「じゃあ、USBならなんでもいいの?」 そう思われるかもしれませんが、ここにも落とし穴があります。
あまりに安価すぎるUSBマイクはおすすめしません。おそらくノイズ対策が十分にされていないのでしょう。USBの電源ノイズのような「サーッ」「ジーッ」という雑音が乗ってしまうことが多いのです。
私の感覚では、4,000円〜5,000円以上のマイクが、WEB会議で困らない「まともな音」が拾えるラインかなと思います。
私の愛機 – マランツ MPM1000U
そんな私が現在愛用しているのが、少し奮発して購入したマランツ(Marantz)の「MPM1000U」です。

MPM1000Uをマイクスタンドに取り付け、ラジオDJのように上から吊るす感じで設置しています。 このマイク、本当に優秀です。かなりクリアな音が録れていて、会議相手からも「声、聞き取りやすいですね」と言われることが増えました。
こだわりの強い方は、ロジクールの「Blue Yeti」などを愛用しているとも聞きます。
確かに素晴らしいマイクですが、個人的にはPodcast配信をするわけでもないので、WEB会議用途としては少々オーバースペックかな、と感じています。MPM1000Uくらいのバランスが、私にはちょうど良いのです。
ヘッドフォン選びの旅 – なぜ「骨伝導」なのか
次に、「出力」であるヘッドフォン・イヤフォン周りのお話です。
まず大前提として、部屋で仕事をする際、スピーカーの使用はNGと考えています。 同居している家族や、シェアオフィスなら他の人が仕事をしているかもしれません。音漏れはトラブルの元ですし、会議の内容が丸聞こえなのもセキュリティ上よろしくありません。
必然的にイヤフォンかヘッドフォンになるわけですが、長時間の装着や持ち運びを考えると、ヘッドフォンよりイヤフォンの方が便利です。
カナル型 vs オープン型
イヤフォンには大きく分けて2つのタイプがあります。 耳の穴を完全に塞ぐ「カナル型(密閉型)」と、耳を塞がない「オープン型(開放型・骨伝導など)」です。
WEB会議において、私は「圧倒的にオープン型が便利」だと感じています。 その最大のポイントは、「自分の声の大きさ」を調整できることです。
カナル型で耳を塞いでしまうと、自分の声が頭の中で響いて聞こえにくくなるため、無意識のうちに声が大きくなってしまいがちです。会議が白熱して興奮してくると、もう大変。意図せず周囲に「うるさい!」と迷惑をかけてしまうことになります。
その点、オープン型なら周囲の音も自分の声も自然に聞こえるので、声のボリューム調整がしやすく、周囲への配慮ができます。
接続はBluetooth一択、でも……
接続方式は、やはりBluetooth一択でしょう。 会議中にちょっと飲み物を取りに行ったり、立ち上がってストレッチをしたり。ケーブルに縛られない自由さは、一度味わうと戻れません。
ただ、唯一の弱点は「バッテリー切れ」の不安です。 大事な商談中に電池が切れたら目も当てられません。なので私は、バッテリーの心配がいらない「安い有線のカナル式イヤフォン」を予備として常備しています。あくまで保険ですが、これがあるだけで心の余裕が違います。
私の愛機 – SHOKZ OpenMove
そんな私がメインで使っているのが、骨伝導イヤフォンのパイオニア、SHOKZ(ショックス)の「OpenMove」です。

少し値は張りますが、耳を塞がないことのメリットは想像以上に大きいです。会議の途中でも、例えば宅配便が来たチャイムの音や、家族が話しかけてきた声など、「外の音」が聞こえる。これにより、会議に集中しながらも、部屋の周囲に気を配ることができるのです。
骨伝導イヤフォンは最近いろいろなメーカーから出ていますが、正直、細かい音質の違いやどれが最適なのかは、私にもよくわかりません。ただ、SHOKZはこの分野の先駆者だけあって、品質・接続の安定性ともに文句なし。個人的に全く不満を感じていないので、浮気せずに使い続けています。
まとめ – あなたの「最適デバイス」は?
長々と語ってしまいましたが、これが2025年現在の私のWEB会議環境の「結論」です。
- マイク: USB接続でノイズ対策されたマイク(マランツ MPM1000U)
- イヤフォン: 周囲の音が聞こえる骨伝導Bluetoothイヤフォン(SHOKZ OpenMove)
- マインド: 画質より音質!
このセットアップにしてから、WEB会議でのストレスが激減し、仕事の効率も上がったような気がしています(気のせいかもしれませんが)。
もちろん、デバイスの進化は日進月歩。「もっとコスパの良いマイクがあるよ!」「この骨伝導もおすすめだよ」という情報をお持ちの方がいらっしゃれば、ぜひコメントで教えていただければ嬉しいです。
良い道具(デバイス)で、良い仕事を。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、よいWEB会議ライフを!



