みなさん、こんにちは。
これまで、Intel Core i5 2330搭載でメモリ16GBのパソコンにXubuntu 22.04をインストールして使用していました。しかし、次第に動作のもたつきを感じるようになったため、より軽快な動作を求めてBodhi Linuxに挑戦することにしました。
Bodhi Linuxは、デスクトップ環境にEnlightenmentを採用した軽量ディストリビューションです。Ubuntuをベースとしているため、Ubuntuのアプリケーションはほぼ問題なく利用できますが、Ubuntu公式ではない点には注意が必要です。もし、Ubuntu公式の軽量ディストリビューションを求めるなら、まずLubuntuを試すことをおすすめします。私はEnlightenmentに非常に興味があったので、Bodhi Linuxを選びました。
果たして、期待通りの軽快な動作を実現してくれるのでしょうか?
今回は、Bodhi Linuxのインストールから各種設定までの工程をご紹介します。
1. ISOイメージのダウンロード
まずは、Bodhi Linuxの公式サイト(bodhilinux.com/download)からISOイメージをダウンロードします。インストール後にオフィス等のアプリケーションを追加インストールする手間を省くために、isoイメージは「App Pack」を選んでおくとよいでしょう。
2. ブータブルメディアの作成
ダウンロードしたISOイメージは、USBメモリやSDカードに書き込む必要があります。おすすめのツールとして、USBImagerなどが挙げられます。これらのツールを利用して、ブータブルメディアを作成してください。
3. インストール
作成したUSBメモリまたはSDカードからPCをブートし、Bodhi Linuxのインストーラを起動します。インストール時には以下の点に注意してください。
- ロケール設定
日本語を選択し、使いやすい環境を整えます。 - キーボードレイアウト
自身の環境に合わせて適切なレイアウトを設定してください。
4. インストール後のセットアップ
インストールが完了したら、以下の設定を順次実施します。
4.1 パッケージのアップデート
以下のコマンドでアップデートを実施してください。Bodhi Linuxは公式サーバからパッケージをダウンロードする際、少し時間がかかる場合がありますので、気長に待ちましょう。
sudo apt update && sudo apt upgrade
4.2 日本語環境のセットアップ
日本語入力を利用するため、Fcitxとmozcをインストールします。次のコマンドを実行してください。
sudo apt install fcitx5-mozc
im-config -n fcitx5
設定後、再起動することで日本語入力が可能になります。
4.3 ターミナルの改善
デフォルトの「terminology」では日本語入力に問題があったため、以下の手順で「xfce4-terminal」に変更します。
まずはterminologyをアンインストールします。
sudo apt remove terminology terminology-data
その後、xfce4-terminalをインストールします。
sudo apt install xfce4-terminal
4.4 フォントのインストール
ターミナル表示時に不要な余白が発生する問題を解消するため、fonts-takao
をインストールします。
sudo apt install fonts-takao
4.5 Google Chromeのインストール
デフォルトではChromiumがインストールされていますが、他の環境と同期を取りたい方はGoogle Chromeを導入するのがおすすめです。公式リポジトリを追加してからインストールします。
- リポジトリの追加:
echo “deb [arch=amd64 signed-by=/usr/share/keyrings/googlechrom-keyring.gpg] http://dl.google.com/linux/chrome/deb/ stable main” | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/google-chrome.list
curl -fsSL https://dl.google.com/linux/linux_signing_key.pub | sudo gpg –dearmor -o /usr/share/keyrings/googlechrom-keyring.gpg
- パッケージの更新とChromeのインストール:
sudo apt update && sudo apt install google-chrome-stable
4.6 Visual Studio Codeのインストール
開発環境としてVS Codeも導入します。公式のMicrosoftリポジトリを追加して、以下の手順でインストールしてください。
- MicrosoftのGPGキーをインストール:
wget -qO- https://packages.microsoft.com/keys/microsoft.asc | gpg –dearmor > packages.microsoft.gpg
sudo install -D -o root -g root -m 644 packages.microsoft.gpg /etc/apt/keyrings/packages.microsoft.gpg
rm -f packages.microsoft.gpg
- リポジトリの追加:
sudo sh -c ‘echo “deb [arch=amd64,arm64,armhf signed-by=/etc/apt/keyrings/packages.microsoft.gpg] https://packages.microsoft.com/repos/code stable main” > /etc/apt/sources.list.d/vscode.list’
- 必要なパッケージのインストールとVS Codeのインストール:
sudo apt install apt-transport-https gnome-keyring
sudo apt update && sudo apt install code
インストール後は、GitHubアカウントにログインしてCopilotなどの拡張機能を利用できるようにしておくと良いでしょう。
4.7 SNAPの有効化とアプリインストール
デフォルトではSNAPが無効化されているため、以下の手順で有効化します。
- SNAP無効化設定の削除:
sudo rm /etc/apt/preferences.d/nosnap.pref
sudo apt update && sudo apt install snapd
- 必要なアプリケーションのインストール(ここではコミュニケーションツールをインストール):
sudo snap install slack teams-for-linux zoom-client
5. システム起動時のメモリ使用量の比較
実際にシステムを立ち上げた際、以下のようなメモリ使用量の違いが見られました。
- Bodhi Linux: 約483.6MB
- Xubuntu: 約841.2MB
この結果から、Bodhi LinuxはXubuntuと比べてかなり軽量であることがわかりました。OSの起動時間やアプリケーションの立ち上がり時間は確かにXubuntuより速い感じがします。その点は期待通りです。
ただし、Chromeのような重量級アプリケーションを使用する場合、両者の差はそれほど大きく感じられませんでした。
まとめ
Bodhi Linuxは、その軽快さとシンプルな設計が魅力のディストリビューションです。
特に、古いハードウェアや軽量なOSを求める方には非常におすすめです。
公式サーバからのパッケージダウンロードが遅い、重量級のアプリケーションはやはり重いなど、多少の注意が必要ですが、全体として快適な使用感を実感できると思います。今後も自分の使い方に合わせてさらなるカスタマイズを行い、より使いやすい環境を構築していきたいと思います。
みなさんも Bodhi Linux を試してみませんか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、よいBodhi Linuxライフを!
2025/4/4
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