みなさん、こんにちは。
Claude CodeやGemin CLI など、コマンドラインベースのコーディングエージェントを使いこなすために、開発環境としてWindowsに加えてUbuntu環境を整えた方も多いのではないでしょうか?
私もそうだったのですが、WindowsとUbuntuの併用で一番やっかいなのがキーバインドの違いです。
例えば、複数のウィンドウを開いて作業していると、ふとデスクトップが見たくなるときってありますよね。Windowsでは、「Win(Super)+D」で瞬時にデスクトップを表示できるので、このショートカットを愛用している方も多いかと思います。私はトラックボールマウスの真ん中のボタンに割り当てて、指一本でデスクトップを呼び出しています。
しかし、Ubuntuではデスクトップ環境によってこのショートカットが異なり、多くの場合「Ctrl+Alt+D」に割り当てられています。普段WindowsとUbuntuを行き来していると、このキーバインドの違いって、地味にストレスになりませんか?操作がごちゃ混ぜになって、効率が落ちてしまうこともありますよね。
そこで今回は、UbuntuでもWindowsと同じように「Win(Super)+D」でデスクトップを表示できるように設定する方法をご紹介します!これで、あなたのUbuntuライフがもっと快適になるはずです。
なぜ「Win(Super)+D」への操作統一が便利なのか?
多くの開発者のみなさんは、IDE、ターミナル、ブラウザ、エディタなど、様々なウィンドウを同時に開いて作業していることでしょう。時には、ファイルが見つからない、特定のファイルをデスクトップにドラッグしたい、あるいは単に気分転換に壁紙を眺めたい、といった時にデスクトップへアクセスしたくなります。
そんな時、いちいちウィンドウを一つずつ最小化したり、マウスでタスクバーの隅っこをクリックしたりするのは面倒ですよね。
「Win(Super)+D」なら、キーボードから手を離すことなく、一瞬でデスクトップを表示・非表示を切り替えられます。この一見すると些細な操作が、日々の作業の中で何度も使うからこそ、統一しておくと劇的に快適さが変わるのです。
各デスクトップ環境での設定方法
Ubuntuには、様々なデスクトップ環境が存在します。ここでは、「Xubuntu(XFCE4)」「GNOME」「Enlightenment」の3つの環境に絞って、具体的な設定手順を解説していきます。今回はUbuntu 22.04 LTSを前提としていますが、基本的な手順は他のバージョンでも同様ですので、ぜひ参考にしてみてください。
1. Xubuntu (XFCE4) の場合
Xubuntu 22.04では、実は標準で「Win(Super)+D」によるデスクトップ表示(全ウィンドウの最小化)が有効になっています。設定画面には明示的に表示されないこともありますが、ほとんどの場合、追加の設定なしで動作するはずです。
もし、Ubuntuに後からXfce4デスクトップ環境をインストールした場合など、デフォルトで「Ctrl+Alt+D」に割り当てられている場合は、以下の手順で変更できます。
- まず、画面左下のメニューから「設定マネージャ」を開きます。
- 「設定マネージャ」の中から、「ウィンドウマネージャー」を見つけてクリックします。
- 開いたウィンドウマネージャーの設定画面で、上部のタブから「キーボード」を選択します。
- キーボードショートカットの一覧が表示されますので、スクロールして「デスクトップを表示」という項目を探してください。
- 「デスクトップを表示」を選択した状態で、「編集」ボタンをクリックします。
- 「キーを押してください」というウィンドウが表示されたら、実際にキーボードで「Win(Super)+D」を押します。
- もし、すでにこのショートカットに別の機能が割り当てられている場合は、競合のメッセージが表示されることがあります。その場合は、元の割り当てを解除するか、別のショートカットに再割り当てするかを選択してください。今回は「Win(Super)+D」を使いたいので、既存の割り当てを解除して新しいショートカットを優先させましょう。
- 設定が完了したら、ウィンドウを閉じます。これで「Win(Super)+D」でデスクトップが表示されるようになります。

2. GNOME の場合
Ubuntuの標準デスクトップ環境であるGNOMEでも、簡単に設定を変更できます。
- まず、画面左上の「アクティビティ」をクリックするか、「Win(Super)キー」を押してアクティビティ画面を開きます。
- 検索バーに「設定」と入力して、「設定」アプリケーションを起動します。
- 設定画面の左側のメニューから、「キーボード」を選択します。
- 右側にキーボードショートカットの一覧が表示されますので、「キーボードショートカット」をクリックし、さらに「ナビゲーション」セクションを探してください。
- 「ナビゲーション」セクションの中に、「Hide all normal windows」もしくは「すべての通常のウィンドウを隠す」という項目がありますので、これを見つけてクリックします。
- クリックすると「新しいショートカットを設定」という表示に変わりますので、ここでキーボードの「Win(Super)+D」を押します。
- もし、既存のショートカットと競合する場合は、上書きするか解除するかを選択するメッセージが表示されます。ここでは新しいショートカットを優先させましょう。
- 設定が完了すると、すぐに変更が適用されます。「Win(Super)+D」を押すとデスクトップが表示され、もう一度押すと元のウィンドウが再表示される、トグル動作になります。
GNOMEはバージョンやディストリビューションによって項目名や場所が若干異なる場合がありますが、「デスクトップ表示」や「ウィンドウをすべて非表示」といったキーワードで探せば見つかるはずです。

3. Enlightenment の場合
Enlightenmentはカスタマイズ性が非常に高いデスクトップ環境で、キーバインドの設定も直感的に行えます。
- まず、画面の任意の場所で右クリックし、メニューから「設定」を選択します。
- 「設定」メニューの中から「すべて」を選択し、さらにその中の「入力」をクリックします。
- 「入力」のサブメニューから「キーバインド」を選択し、キーバインド設定画面を開きます。
- キーバインドの一覧が表示されますので、「Show Desktop」または「デスクトップを表示する」というアクションを探します。
- そのアクションに対応するキーバインドを設定するために、「Win(Super)+D」を割り当てます。具体的な方法はデスクトップ環境のバージョンによって多少異なりますが、通常はアクションを選択した後に「キーの追加」のようなボタンをクリックし、実際にキーを押すことで割り当てられます。
- ここでも、既存のショートカットと競合しないように、必要に応じて他の割り当てを解除してください。
- 設定後、「Win(Super)+D」を押すとデスクトップが表示され、もう一度押すと元のウィンドウが再表示されるトグル動作になります。

注意事項
どのデスクトップ環境でも共通して言えることですが、「Win(Super)キー」はデフォルトでアプリケーションメニューの表示やその他のシステム機能に割り当てられていることが多いです。今回のようにショートカットを割り当てる際は、元の機能と競合しないか、もし競合する場合はどちらを優先するかを考慮してください。通常は今回ご紹介した「デスクトップ表示」機能への割り当ては、既存の機能と大きな衝突を起こすことは少ないでしょう。
また、ショートカット設定画面に「デスクトップを表示」という項目が直接見当たらなくても、「すべてのウィンドウを最小化」や「Show Desktop」など、類似の名称で同じ機能が提供されていることがほとんどです。
まとめ
これで、UbuntuでもWindowsと同じように「Win(Super)+D」で瞬時にデスクトップを表示できるようになりました!
たった一つのショートカットの変更ですが、普段使い慣れた操作感を異なるOSでも実現することで、日々の作業効率は格段に向上します。WindowsとUbuntuを行き来する開発者のみなさんにとって、ストレスなくシームレスに作業できる環境は非常に重要です。
ぜひ今回の設定を試して、Ubuntu開発環境をさらに快適にカスタマイズしてみてください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、よいUbuntuライフを!