IoT(モノのインターネット)製品の開発において、適切なハードウェアの選択は成功の鍵となります。今回は、プロトタイピングに最適な4つのハードウェア製品をご紹介します。いずれもワンボードマイコンと呼ばれるコンパクトなコンピューターです。
Raspberry Pi

Raspberry Pi 5
Raspberry Pi はLinuxベースのワンボードPCです。
Raspberry Piって、正直すごいんです!
名刺サイズの85mm×56mmの小型基板なのに、最新のRaspberry Pi 5は4コアCPUで、まるで普通のパソコンみたいな性能。メモリも4GB/8GB/16GBから選べて、価格も10,000円〜20,000円くらいとリーズナブル。Linuxをインストールできるのでいろいろな言語でプログラムが可能です。IoT開発者にとって、まさに夢のプラットフォーム!
こんな用途におすすめ
- 複雑なIoTプロジェクト
- ロボット制御
- システム自動化
- AI推論
- エッジコンピューティング
IoTで何かしようと思ったら、まずは Raspberry Pi で始めてみるのがよいかもしれません。
Arduino

Arduino UNO R3
電子工作好きの間で超人気な定番ボード。
非常にコンパクトで、価格も3,000円〜10,000円とお財布に優しい!
電子工作初心者でも扱いやすく、センサーとの相性も抜群。更に低消費電力。電池駆動のIoT機器を作るなら、これ以上のボードはないでしょう。
プログラミング環境はおせじにも簡単とは言えませんが、シンプルなものを作るのだったら不安にならなくて大丈夫。インターネット上にサンプルプログラムが大量にあります!
こんな用途におすすめ
- シンプルな制御システム
- センサーデータ収集
- IoT機器試作
- 電子工作プロジェクト
LEDセンサーをつなげてプログラムで光らせたい、いわゆるLチカをしたかったらArduinoで始めましょう!
M5 Stack

M5 Stack CoreS3 SE
ESP32マイコンを使った、まるで未来のおもちゃみたいなボード!
54mm×54mm×13mmのコンパクトサイズに、ディスプレイ、スピーカー、Wi-Fiまで統合されています。価格は機種によりますが4,000円〜15,000円くらい。センサーはピン接続でなくGrove互換コネクタです。気になるセンサーがあれば、簡単につなぎまくれます!
こんな用途におすすめ
- 環境モニタリング
- IoTデモンストレーション
- センサーロギング
- プロトタイピングの高速開発
とにかくいろいろなセンサーを繋ぎ変えてプロトタイプしたい、持ち運びする際に基板が露出するのはイヤって人はM5 Stackがぴったり!
Jetson Nano

Jetson Nano
NVIDIAが作った、AIのためのミニPCって感じのボード。
100mm×80mmのサイズに、組み込みGPUを搭載。メモリも4GB/2GBから選べます。機械学習のエッジデバイスを作りたいなら、これ以上のボードはないでしょう!
ただし、世界的なAIブームと半導体不足のダブルパンチで、メーカーのNVIDIAから出荷が久しく止まっています。手に入れられたらラッキー!
こんな用途におすすめ
- コンピュータビジョン
- エッジAI
- 機械学習プロトタイピング
- 画像認識
- 自律走行システム
こんな風に使い分けよう
- 複雑な処理・マルチタスク:Raspberry Pi
- シンプルな制御・センサー:Arduino
- 手軽な統合環境:M5 Stack
- AI・画像処理:Jetson Nano
プロジェクトに合わせて最適な一枚を選べば、IoT開発は間違いなく加速します!