IoTの本質は「人間ができないことを、機械同士の連携で実現する」ことにある

みなさん、こんにちは。

普段、私は医療・介護分野でのIoT活用を専門にしていますが、日々この分野に触れていると、ふと感じることがあります。

それは、「IoT(Internet of Things)」という言葉が広まりすぎて、かえってその本質が見えにくくなっているのではないか? ということです。

よく「センサーでデータを集めて見える化することだよね」とか「モノを売るのではなくサービスとして提供するビジネスモデルでしょ?」と言われますが、実はこれらはIoTのほんの一側面にすぎません。

今回は、私が考えるIoTの本質について、少し踏み込んでお話ししてみたいと思います。

 


 

なぜIoTの話は分かりにくいのか?

 

IoTの説明を聞くと、どうしても「センサー」「クラウド」「AI」といった技術用語のオンパレードになりがちですよね。ビジネスの場では「モノのサービス化(サービタイゼーション)」という横文字もよく飛び交います。

でも、こうした言葉を並べても、「結局、IoTは何を可能にする技術なの?」という肝心な部分が伝わってきません。これが、IoTがどこか掴みどころのないものに感じられる原因です。

 


 

IoTを「ひとこと」で定義すると……

 

私は、IoTの本質をあえて抽象度高く、かつ誤解なく表現するならこの「ひとこと」に尽きると考えています。

「人間ができないことを、機械同士の連携で実現する」

これこそがIoTの存在理由です。

  • 人間には不可能な「速度」
  • 人間には不可能な「精度」
  • 人間には不可能な「規模」
  • 人間が介在できない「タイミング」

機械同士が勝手につながり、自律的に世界を動かしていく。センサーもクラウドも、すべてはこの目的を達成するための「道具」にすぎません。

 


 

IoTが生み出す「3つの価値」

 

IoTが生み出す価値を整理すると、次の3つの段階が見えてきます。

価値の種類内容具体的な例
① 人間能力の拡張人間の感覚や作業をサポートする温度・湿度の遠隔チェック、状況通知
② 新しい能力の創出人間が持っていない能力を生む故障の予兆検知、工事現場や工場の異常音察知
③ インフラの自律化社会システムそのものを最適化するスマートグリッド、交通流の自動最適化

特に重要なのが②と③です。「人間が頑張るのを助ける」段階を超えて、「人間に代わって機械が高度な判断・連携を行う」領域にこそ、IoTの真骨頂があります。

 


 

「見える化」はただの副産物

 

よくIoTの価値として言われる「見える化」ですが、実はこれは本質ではありません。

本来は「機械同士が連携するために集めたデータ」を、ついでに人間にも見えるようにしただけ。いわば、おまけのようなものです。

本当にすごいIoTは、「人間が見ていなくても勝手に最適化されている」「人間が気づく前に異常に対処している」という自律性を持っています。

 


 

「モノのサービス化」はただの結果

 

また、「見える化」と同様によく語られる「モノのサービス化」もIoTの本質そのものではありません。

それはあくまで、「機械同士の連携で新しい価値が生まれた結果、可能になったビジネスモデル」の一つです。「サービス化」という言葉は耳心地が良いですが、それ自体がIoTの目的ではありません。

大切なのは、その裏側で「人間にはできないことが、どう実現されているか」という視点です。

 


 

IoTは「連携中心のインフラ」へ

 

これまでのテクノロジー(スマホやPC)は、人間が操作して能力を広げる「人間中心」の道具でした。

しかし、IoTは違います。

人間が介在できない速度や規模で、機械同士が連携し、世界をより良くアップデートしていくインフラです。

この「連携中心」の視点を持つと、IoTが私たちの未来をどう変えていくのかが、とてもクリアに見えてくるはずです。

 

本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

それでは、みなさん、よいIoTライフを!

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

上部へスクロール