みなさん、こんにちは。
今回は、Google Colabを使ってComfyUIで動画を生成する方法をご紹介します。
ComfyUIとは?
ComfyUI(コンフィー・ユーアイ)は、画像や動画を生成するためのとても強力なツールです。
ComfyUIを動作させるためには、本来、高性能なGPUを搭載したPCが必要なのですが、なんとGoogle Colabを使えば、特別なPCを用意しなくてもクラウド上で動作させることができます。
ネットで調べてみると、Google ColabでComfyUIを使う方法はいくつか見つかりますが、ほとんどが画像生成に関するものです。中には動画生成を扱う記事もありますが、その場合は有料のColab Pro版を使った記事がほとんどでした。
「無料で動画を作りたい!」という方向けにはあまり情報が出てこないため、今回、Google Colabの無料版で動画生成する方法をまとめてみました。
Google Colabって何?
「そもそもGoogle Colabって何?」という方もいらっしゃるかもしれません。
Google Colab(コラボ)は、Googleが提供しているクラウド上で動くJupyter Notebook(ジュピター・ノートブック)のサービスです。
ブラウザだけでPythonコードを実行でき、無料でGPUも使えるのが特徴です。
アカウントはGoogleアカウントがあればOKです。
まだGoogleアカウントをお持ちでない方は、こちらから作成してください。
Google Colabの準備とノートブックの開き方
それでは、Google ColabでComfyUIを使う準備をしていきましょう。
1. ノートブックファイルをダウンロードする
まず、以下のリンクをクリックしてください。
👉 comfyui_colab_with_manager.ipynb (GitHub)
リンク先はGitHubにある著者アカウント上のノートブックファイルのページです。
- ページ右上にある「Download Raw File」ボタンをクリックします。
- ブラウザによってはファイルが自動でダウンロードされます。
- ダウンロードされない場合は、右クリックして「名前を付けてリンク先を保存」を選んでください。
- ファイル名は
comfyui_colab_with_manager.ipynb
のままで保存します。
※「Download Raw File」ボタンは、GitHubの「Raw」ボタンの右横に表示されています。
2. Google Colabにノートブックをアップロードする
次に、Google Colabを開きます。
- ブラウザで Google Colabのページ を開きます。
- メニューの「アップロード」をクリックします。
- 先ほどダウンロードした
comfyui_colab_with_manager.ipynb
を選択します。
これで、Google Colab上にノートブックが表示されます。
3. GPUの設定をする
ノートブックが開けたら、画面上部のメニューから次の操作を行います。
- 「ランタイム」メニューをクリックします。
- 「ランタイムのタイプを変更」を選択します。
- 「ハードウェア アクセラレータ」の項目を「T4 GPU」に変更します。
- 「保存」ボタンをクリックします。
この設定をすることで、Google ColabがGPUを使って処理するようになります。
忘れずに設定してください。
ノートブックのコードを実行する
ここまで準備ができたら、あとはノートブックのセルを上から順に実行していきます。
各セルの左側にある「▶」マークをクリックすると、そのセルのコードが実行されます。
- 最初のセルで必要なライブラリがインストールされます。
- 次のセルでComfyUI本体がインストールされます。
- さらにモデルファイルのダウンロードが行われます。
- 最後にComfyUIを起動するセルがあります。
cloudflare版を使ってComfyUIを起動した場合、以下のメッセージが表示されるまで待ってください。
Starting server
To see the GUI go to: http://127.0.0.1:8188
ComfyUI finished loading, trying to launch cloudflared (if it gets stuck here cloudflared is having issues)
This is the URL to access ComfyUI: https://***********-*******-******-************.trycloudflare.com
表示されている、https://***********-*******-******-************.trycloudflare.com がマネージャー画面のURLです。
なお、アドレスは起動される都度変わりますので、表示されたアドレスをクリックしてください。
ブラウザでComfyUIのインターフェースが開きます。
動画生成用のノードをインストールする
最初に開かれるワークフローは画像生成用のものなので、動画生成用にカスタムノードを追加する必要があります。
動画生成にはAnimateDiff-Evolvedというノードを使います。
このノードをインストールすることで、ComfyUIで動画が作れるようになります。
AnimateDiff-Evolvedのインストール手順
- ComfyUIのインターフェース右上にある「Manager」ボタンをクリックします。
- マネージャー画面が開いたら、「Install Missing Custom Nodes」ボタンをクリックします。
- 検索窓に「
AnimateDiff
」と入力します。 - 表示されたリストの中から「AnimateDiff-Evolved」を選んでインストールします。
インストールが終わったら、ComfyUIを再起動してください。
動画生成用のワークフローをダウンロードして読み込む
次に、動画生成用のワークフローを用意します。
以下のリンクからワークフローのJSONファイルをダウンロードしてください。
- リンクをクリックするとGitHubのファイルページが開きます。
- ページ右上にある「Download Raw File」ボタンをクリックします。
- ブラウザによってはファイルが自動でダウンロードされます。
- ダウンロードされない場合は、右クリックして「名前を付けてリンク先を保存」を選んでください。
- ファイル名は
a_rugged_jeep.json
のままで保存します。
※「Download Raw File」ボタンは、GitHubの「Raw」ボタンの右横に表示されています。
ComfyUIにワークフローを読み込む
ComfyUIのマネージャー画面で以下の操作を行います。
- 画面左上の「Workflow」をクリックします。
- 「Open」ボタンをクリックして、先ほどダウンロードした
a_rugged_jeep.json
を選択します。
これで、動画生成用のワークフローがインポートされます。

いよいよ動画生成!
ワークフローの準備が整ったら、画面下にある「Queue」ボタンをクリックします。
しばらく待つと、動画の生成が始まります。
生成が終わると、動画が表示されます。ちなみに今回生成された動画はこんな感じでした。無駄にバックしてから走り出しているのが非常に気になりますが…

完成した動画はGoogle Driveの マイドライブ > ComfyUI > output に保存されますので、必要に応じてダウンロードしてください。
まとめ
Google Colabを使えば、特別なPCがなくてもComfyUIで動画生成が楽しめます。
ただし、いくつか注意点があります。
- Google Driveの容量に限りがあるため、大きなモデルや高解像度動画の生成には不向きです。
- Google Colabの無料プランでは、GPUの性能に制限があり、処理が遅くなることがあります。
それでも、ブラウザだけでAI動画生成が体験できるのはとても魅力的です。
みなさんも、ぜひ一度、挑戦してみてください!
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
それではよい動画生成ライフを!