Gemini CLIとVS Codeを連携する方法【Windows/WSL2対応】- GitHub Copilotとの違いも解説

みなさん、こんにちは。

2025年8月13日、GoogleはコマンドラインAIコードアシスタントGemini CLIをVS Codeに統合し、より連携を強化した開発ができるようになったことを発表しました。

参考:Gemini CLI + VS Code: Native diffing and context-aware workflows

でもこのニュース、あまり話題になっているように思えません。

そこで今回は、Windowsを使っているエンジニアや開発者の方にぜひ試してほしい、Gemini CLIの環境構築方法をご紹介します。

WindowsのWSL2にGoogleの@google/gemini-cliを導入し、さらにVS Codeと連携させることで、AIがコードの修正やレビューを直接手伝ってくれるようになります。しかも、ただ修正するだけでなく、プロジェクトの文脈を理解した上で、高度な提案をしてくれるんです。

「それってGitHub Copilotと何が違うの?」そう思った方もいるでしょう。この2つのツールの根本的な哲学の違いについてもお話ししますので、ぜひ最後までお付き合いください!

 


 

ステップ1: WSLにNode.jsとnpmをインストールする

 

gemini-cliはNode.jsで動くので、まずはWSLのLinux環境にNode.jsとパッケージマネージャーのnpmをインストールしましょう。WSLのターミナルを開いて、以下のコマンドを実行してください。

sudo apt update
sudo apt install ca-certificates curl gnupg -y
sudo mkdir -p /etc/apt/keyrings
curl -fsSL https://deb.nodesource.com/gpgkey/nodesource-repo.gpg.key | sudo gpg --dearmor -o /etc/apt/keyrings/nodesource.gpg
NODE_MAJOR=20 
echo "deb [signed-by=/etc/apt/keyrings/nodesource.gpg] https://deb.nodesource.com/node_$NODE_MAJOR.x nodistro main" | sudo tee /etc/apt/sources.list.d/nodesource.list
sudo apt update
sudo apt install nodejs -y

インストールが完了したら、node -vnpm -vを実行して、バージョンが表示されることを確認してください。

 


 

ステップ2: Gemini API Keyを取得して環境変数に設定する

 

次に、Gemini APIを利用するための鍵(API Key)を取得します。

  1. Webブラウザで Google AI Studio にアクセスします。
  2. Googleアカウントでログインし、「Create API key in new project」をクリックして新しいAPIキーを生成し、コピーしておきましょう。

このAPIキーを先に環境変数に設定しておくことで、セットアップがとてもスムーズになります。

WSLのターミナルで.bashrcファイルを開いてください。

vi ~/.bashrc

その後、以下の行を追記してください。YOUR_API_KEYの部分は、先ほどコピーしたキーに置き換えてくださいね。

# ファイルの末尾に追記
export GEMINI_API_KEY="YOUR_API_KEY"

変更を保存したら、以下のコマンドで設定を反映させます。

source ~/.bashrc

 


 

ステップ3: @google/gemini-cliをインストールする

 

いよいよ、CLIツールをインストールします。グローバルインストールには管理者権限が必要なので、sudoをつけて実行してください。

sudo npm install -g @google/gemini-cli

これで、geminiコマンドが使えるようになりました!

 


 

ステップ4: VS CodeとGeminiを連携させる

 

ここからが本番です!geminiコマンドをVS Codeと連携させて、真価を発揮させましょう。

  1. VS Codeを起動し、左下の緑色のリモートインジケーターからWSLに接続します。
  2. 「Remote-WSL: Open Folder in WSL」で、作業したいGitリポジトリのディレクトリを開いてください。
  3. VS Codeの統合ターミナルを開き、引数なしでgeminiと入力します。

    gemini


     
  4. APIキーを環境変数に設定済みの場合、認証プロセスは自動で完了します。「Do you want to connect VS Code editor to Gemini CLI?」と聞かれるので、y(または1)と入力してEnterを押します。すると、VS Code拡張機能が自動でインストールされ、連携が完了します。

 


 

ステップ5: AIにコードを修正してもらう

 

連携が完了すると、geminiはコマンドプロンプトが表示されるインタラクティブモードに移行します。この状態では、画面下の入力窓に直接AIへの指示を書き込みます。

geminiへ指示
Gemini CLI に指示を出す
  1. VS Codeでファイルを編集し、Gitにコミットしていない変更がある状態にしてください。
  2. ターミナルの入力窓に、修正したいファイルと指示を入力します。入力形式: @<ファイル名> "指示内容"
  3. 指示を入力してEnterを押すと、Geminiが修正案を提案してくれます。
  4. 提案された内容を確認し、問題なければ「Would you like to accept this change?」と聞かれたらyと入力してEnterを押します。
修正を承認したらコード変更が反映される
修正を承認したらコード変更が反映される

これで、提案された修正がファイルに自動で適用されます!同時に、VS Codeのソース管理ビューを開くと、変更が差分として表示され、内容をじっくり確認できます。

 


 

Gemini CLI vs. GitHub Copilot Agentモード:本当の違いとは?

 

機能面で似ている両者ですが、その設計思想は全く異なります。これは、「誰が、どのようなタイミングで、AIに作業をさせるか」という哲学の違いに集約されます。

Gemini CLIGitHub Copilot Agentモード
作業スタイル指示待ち指示待ち
哲学「バックグラウンドでのタスク実行」「フォアグラウンドでの対話的作業」
主なワークフローCLI上での一括処理、自動化エディタ上でのリアルタイム対話

 

Gemini CLIは「非同期処理型の助手」

Gemini CLIは、あなたが別の作業に取り組んでいる間に、別のターミナルで実行しておけるような、「非同期的なタスク実行」に優れています。プロジェクト全体の依存関係を解析させたり、複数のドキュメントを一括で修正させたりするような、まとまったタスクを任せるのに最適です。CI/CDと連携すれば、コードレビューの自動化も夢ではありません。

 

Copilot Agentモードは「リアルタイム対話型の相棒」

一方、Copilot Agentモードは、あなたがコードを書いているその瞬間に、隣でAIが一緒に考えてくれているような、「同期的な対話作業」に特化しています。VS Codeのチャットビューを使って、その場で質問や修正を繰り返すことで、リアルタイムなトライアンドエラーを重ねながら開発を進めることができます。

 

あなたの開発スタイルや、これから着手するタスクの規模に合わせて、最適なツールを選んでみてください。

私の場合、今のところトライアンドエラーの開発が多いので、もっぱらGitHub CopilotのAgentモードを使っています。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

それでは、よい開発ライフを!

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