みなさん、こんにちは。
私は現在、Raspberry Pi 4を使ってmjpg-streamerでHDMIビデオを長時間配信するプロジェクトに取り組んでいます。以前はさまざまなHDMIキャプチャボードを試しましたが、安定性に悩まされていました。
そこで、AVerMedia Live Gamer Mini(GC311)を購入し、1ヶ月間使用してみました。結果は大満足!エラーなく安定動作し、ストレスフリーです。
今回は、Live Gamer Miniのおすすめポイントと、他のキャプチャボード(UGREEN 25854、Elgato Cam Link 4K、Generic USBモデル)との比較を詳しくご紹介します。Raspberry Pi 4で配信を考えている方はぜひ参考にしてください!
Raspberry Pi 4でHDMI配信の課題
Raspberry Pi 4はコンパクトで低コストなボードですが、HDMIビデオキャプチャには課題があります。特にmjpg-streamerで長時間(数時間以上)運用する場合、キャプチャボードの相性問題が浮上します。私は当初、UGREEN 25854を使用していましたが、以下のような問題に直面しました。
- USB挿抜タイミングで動作が不安定: ブート時や稼働中の挿抜で配信の成否が変わる。
- エラー頻発: 「Non-zero status (-71)」(USBプロトコルエラー)や「Ignoring empty buffer …」がログに頻出。
- 発熱: 長時間運用でボードが熱くなり(50〜70℃以上)、ハングアップ。
電源(5V/3A公式アダプタ)や冷却(ヒートシンク/ファン)を最適化しても、根本解決には至りませんでした。そこで、以下の基準でキャプチャボードを再選定し、比較検討しました。
- Raspberry Pi 4のUSB電力供給(合計1.2A以内)でバスパワー動作可能。
- 低発熱で長時間安定運用。
- UVC互換性が高く、mjpg-streamerでMJPEGパススルー対応。
- 消費電力、価格、解像度(1280×720@15〜30fps)。
主要HDMIキャプチャボードの比較・評価
以下に、試したボードの比較をまとめます。各ボードのメリット・デメリットを私の経験とコミュニティの口コミに基づいて説明します。
ボード | 価格 | 仕様 | メリット | デメリット | 評価 |
---|---|---|---|---|---|
UGREEN 25854 | 3,000〜5,000円 | USB 3.0、4K30fps/1080p60fps、UVC | 安価、入手簡単、MJPEG対応 | 高消費電力(700〜850mA)、発熱(50〜70℃以上)、エラー-71/空バッファ頻発、セルフパワーハブでも不安定 | 短時間テスト向け、長時間配信に不向き |
Elgato Cam Link 4K | 15,000〜20,000円 | USB 3.0、4K30fps/1080p60fps、UVC | 高品質UVC、低遅延、Raspberry Pi動作報告多い | 消費電力中程度(700mA)、価格高、発熱でヒートシンク必要 | プロ向けだがオーバースペック |
Generic USB 3.0 HDMI Capture | 3,000〜7,000円 | USB 3.0、1080p30fps、UVC | 安価、MJPEG対応 | 消費電力中〜高(500〜800mA)、発熱、相性問題、品質ばらつき | 多くの中国製キャプチャボード。安価だが安定性不足 |
AVerMedia Live Gamer Mini (GC311) | 11,000〜18,000円 | USB 2.0、1080p60fps、UVC、H.264対応 | 低消費電力(300〜400mA)、低発熱(30〜50℃)、高互換性、エラーなし | 4K非対応、価格中程度 | 長時間配信に最適、コスパ最高 |
比較の結果、UGREENやGenericのような低価格帯のボードは、消費電力の高さ、発熱、相性問題により長時間配信には不向きであることがわかりました。一方、Elgatoは高品質ですが、価格と電力のバランスが課題です。
Live Gamer Miniは、低電力(USB 2.0)、低発熱、高互換性という点でバランスが優れており、Raspberry Pi 4の電力供給(1.2A以内)と発熱管理という制約に完全に適合しています。特に、UGREENで悩まされたエラー-71や空バッファといった問題を根本的に解決してくれました。
なぜAVerMedia Live Gamer Miniを選んだか
私のプロジェクトでは、Raspberry Pi 4でmjpg-streamerを使い、HDMIビデオ(1280×720@15fps)を24時間以上配信しつつ、他の処理を並行する必要がありました。UGREEN 25854では発熱やUSBタイミング問題で配信が途切れ、dmesgログにエラー-71が頻発。そのため、以下の理由でLive Gamer Miniを選びました。
- 低消費電力
- 300〜400mAとUGREENの半分以下であり、バスパワー運用で電力不足のリスクがありません。他のUSB機器(WiFiドングル、USBマイクなど)を同時接続しても、合計でRaspberry Piの1.2A制限内に収まります。
- 低発熱
- 運用中の温度は30〜50℃と低く、ハングアップがありませんでした。UGREENのようにヒートシンクを追加する必要もありません。
- USB 2.0互換性
- Raspberry Pi 4との互換性が高く、UVC実装が安定しています。HDMI信号の検出も高速で、空バッファエラーを回避できます。
- MJPEG/H.264サポート
- mjpg-streamerでMJPEGパススルーが可能であり、H.264モードを利用すればさらにCPU負荷を低く抑えることができます(CPU 5〜15%)。
- 価格と入手性
- 11,000〜18,000円でAmazonで入手しやすく、コスパも良好です。
セットアップは簡単です。USB 2.0ポートに接続、HDMI入力(私の場合はカメラ)を挿すだけ。1ヶ月間、毎日数時間〜24時間のテストでエラーゼロでした。
参考 – 配信システムセットアップ手順
Live Gamer MiniをRaspberry Pi 4で使う手順を簡単に紹介します。初心者でもすぐに試せます。
- 接続
- Live Gamer MiniをUSB 2.0ポート(黒)に、WiFiドングルをUSB 3.0ポート(青)に、USBマイクをUSB 2.0ポートに。
- 5V/3A公式電源と高品質HDMIケーブル(HDMI 2.0)を使用。
- 電圧確認
vcgencmd measure_volts core # 4.9V〜5.1Vが理想
- mjpg-streamerインストール
- 過去記事を参照してください。
- 配信開始
./mjpg_streamer -i "./input_uvc.so -d /dev/video0 -r 1280x720 -f 30" -o "./output_http.so -w ./www"
# -no-dynctrl: 無害なioctlエラーを抑制
# Webインターフェース:http://<Raspberry PiのIP>:8080
- 露出調整(必要時)
v4l2-ctl -d /dev/video0 --list-ctrls v4l2-ctl -d /dev/video0 -c exposure_absolute=500
- 負荷監視
top # CPU負荷30〜50%で安定
vcgencmd measure_temp # 60℃以下を維持
トラブル時はHDMIケーブル確認(HDCPオフ)やdmesgログチェック(dmesg | tail -n 50)を。
1ヶ月使用レビュー – 安定性の実感
1ヶ月使った感想は「これぞ求めていた安定性!」です。
- 安定性
- UGREENで頻発したエラー-71や空バッファは全く発生していません。最大48時間連続運用でもハングアップがなく、dmesgログもクリーンです。
- 発熱
- ボード本体は温かくなる程度(触って40℃前後)で、Raspberry Pi 4のCPU温度も60℃以内に抑えられ、追加の冷却は不要でした。
- 配信品質
- 1280×720@15fpsでクリアなMJPEG出力。遅延もほぼ感じません。
- デメリット
- 4K非対応ですが、HD配信で十分なので気になりません。
UGREEN時代は毎日トラブル対応でしたが、今はセットして放置可能。ストレスフリーです!
結論: – Raspberry Pi 4ユーザーに自信を持っておすすめ
Raspberry Pi 4でmjpg-streamerを使ったHDMIビデオ長時間配信なら、AVerMedia Live Gamer Miniが最適解。低消費電力、低発熱、高互換性により、低価格ボードの弱点を克服し、高価なボードよりもコストパフォーマンスに優れています。
相性問題に悩む方はぜひ試してください。配信が楽しくなりますよ!
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、よいRaspberry Piライフを!