みなさん、こんにちは。
今回は、Bodhi Linux 7.0.0 を日本語化して使っている中で、ちょっと気になる点があったので、その修正方法についてご紹介したいと思います。Bodhi Linux はその軽快さとカスタマイズ性の高さで人気のディストリビューションです。
カスタマイズ性が高ければ、細かな部分にまでこだわりたくなるのが人情というもの。
特に日本語環境で使っていると、「ん?」と思うような表記に出会うこと、ありませんか?
「助けて」!? Bodhi Linux のメニューに潜む謎の日本語
Bodhi Linux 7.0.0 をインストールして日本語化された方なら、きっと誰もが目にするであろう、ある気になる表示。
それは、メニューの「アプリケーション」→「システムツール」の中にひっそりと存在する「助けて」という項目です。

なぜ「助けて」なのか?その正体と違和感
初めてこの表記を見たとき、「え、Bodhi Linux に助けを求められてる?」と一瞬戸惑ってしまいました。「助けて」なんて言われると、何か緊急事態でも発生したのかと思ってしまいますよね。
しかし、冷静に考えてみれば、これはおそらく「ヘルプ」の誤訳だろうと想像できます。実際にクリックしてみると、案の定、Bodhi Linux のクイックスタートガイドページへとつながるリンクボタンでした。
日本語では、このような文脈で「助けて」という表現は使いません。一般的に、ソフトウェアのメニューでユーザーをサポートする機能を示す場合は、「ヘルプ」を使うことがほとんどです。緊急性を伴う「助けて」と、情報を提供する「ヘルプ」では、ニュアンスが大きく異なります。
「助けて」を「ヘルプ」に修正する!
この「助けて」という表記、個人的にはどうしても気になって夜も眠れない、とまではいきませんが、やはりスッキリさせたいものです。そこで、この表示を適切な「ヘルプ」に修正することにしました。
GUIでは変更できない?mokshaのカスタマイズ性を信じる!
まず最初に試したのは、もちろんGUIからの設定変更です。しかし、Bodhi Linux のデスクトップ環境である Moksha は非常にカスタマイズ性が高いとはいえ、この手のメニュー項目をGUIから直接編集するオプションは見当たりません。
しかし、諦めるのはまだ早い!
Mokshaのカスタマイズ性の高さを考えれば、必ずどこかにメニューの設定ファイルがあるはず。Linuxの基本的な作法として、アプリケーションのメニュー設定は通常 /usr/share/applications/
ディレクトリにまとめられています。
どのファイルを編集すべきか特定する
では、具体的にどのファイルを編集すれば良いのでしょうか?手がかりは「助けて」という文字列です。この文字列を含むファイルを特定するために、grep
コマンドを使って検索してみましょう。
grep -ril '助けて' /usr/share/applications/
このコマンドは、/usr/share/applications/
ディレクトリ以下にあるファイルの中から、「助けて」という文字列を大文字小文字を区別せず(-i)、再帰的に(-r)、そしてファイル名のみをリストアップ(-l)してくれます。
実行結果は以下の通りでした。
/usr/share/applications/bodhi-help.desktop
なるほど!
bodhi-help.desktop
というファイルでしたか。このファイルこそが、今回の問題の根源であり、修正すべきターゲットだと分かりました。
いざ、ファイルを編集!
ファイルが特定できたので、早速編集に取り掛かります。システムファイルを編集するので、sudo
コマンドを使って管理者権限で vi
エディタを開きます。もちろん、お好みのエディタ(nano
など)を使っても構いません。
sudo vi /usr/share/applications/bodhi-help.desktop
ファイルを開くと、内容が表示されます。この中で「助けて」という文字列を探しましょう。
「助けて」を「ヘルプ」に!そして感動の瞬間へ
ファイル内を検索すると、「助けて」の文字列を見つけることができました。

Name[ja]=助けて
この行を、以下のように「ヘルプ」に修正します。
Name[ja]=ヘルプ
修正を終えたら、ファイルを保存してエディタを終了します。
最終確認!メニューの表示は?
ファイルを修正したら、いよいよ最終確認です。Bodhi Linux のメニューを開き、「アプリケーション」→「システムツール」を見てみましょう。
すると、どうでしょう!これまで「助けて」と表示されていた項目が、無事に「ヘルプ」に変わっています!

救助完了!より快適なBodhi Linux ライフを
Bodhi Linux に助けを求められ、無事に救助を果たすことができました。
これで心置きなく Bodhi Linux を使うことができます。ちょっとしたことですが、こういった細かな修正を行うことで、より自分好みの、そしてより快適な環境を築くことができるのも、Bodhi Linux の醍醐味ですよね。
今回の修正は、Bodhi Linux のカスタマイズ性の高さと、Linux の基本的なコマンドライン操作を学ぶ良い機会になりました。もし同じように「助けて」の表記が気になっていた方がいらっしゃれば、ぜひこの方法を試してみてください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、よいBodhi Linuxライフを!