みなさん、こんにちは。
ついに、2年ぶりの長期サポート版となるXubuntu 26.04 LTS 「Resolute Raccoon」がリリースされました。
当サイトでは、これまで2回にわたりXubuntuとWaylandの動向を追いかけてきました。
- 第1弾(2025年10月):Xubuntu 25.10でWayland移行に挑み、「Xfceでは起動すらしない」という現実に直面。
- 第2弾(2026年2月):Xubuntu 26.04のリリースを前に、最新のアプリ環境やWayland移行への将来展望を考察。
そして、満を持してリリースされた26.04 LTS。
「予想を裏切って、ついにWaylandで安定したXfceデスクトップ環境が手に入るのか?」
今回は、VirtualBox上での検証結果をレポートします!
Xubuntu 26.04 LTSで何が変わった?
インストール自体は非常にスムーズで、LTSらしい安定感は健在です。特筆すべきは、インストール直後から日本語入力が可能な点。デフォルトのセッションは、依然としてWaylandではなくX11が採用されています。

今回の最大のトピックは、デスクトップ環境がXfce 4.20へと大型アップデートされたことです。
アプリケーションの刷新と統合
2026年2月の考察記事でも触れた通り、クリエイティブ環境を含めた主要アプリが大きく進化しています。
- GIMP 3.2(GTK3版)の採用
- 長らく待たれたGIMP 3.2がついに標準に。非破壊編集やレイヤー機能の強化など、モダンな設計に生まれ変わりました。
- Xfce 4.20の進化
- Thunar: タイポヘッド検索やサムネイル機能が改善。
- 電源管理: ノートPCの蓋を閉じた時の動作設定が独立するなど、痒い所に手が届く修正が入っています。
- パネル: アイコンのスケーリングが改善され、高解像度環境でも使いやすくなりました。
Wayland検証 – 安定稼動には「やはり、まだ遠い」
前回の25.10での検証では、ログイン後に即座に放り出されるという結果でした。今回の4.20では「Wayland対応の強化」が謳われていたため期待していましたが……。
結果:VirtualBox環境では、今回も起動に至らず。
- ログイン画面(LightDM)で「Xfceセッション(Wayland)」を選択。

- ログインボタンを押すと……、一瞬ブラックアウト。

- その後、何事もなかったかのようにログイン画面へ戻される。
残念ながら、私の環境では今回も「25.10の時と同じ壁」にぶつかる結果となりました。
なぜ「Wayland」は壁を越えられないのか?
これまでの検証と今回の挙動から、3つの課題が見えてきます。
| 課題 | 内容 |
| コンポジタの不在 | Xfceのウィンドウマネージャ(xfwm4)はX11専用。Waylandを制御する「土台」がまだ統合されていません。 |
| LightDMの制約 | 標準のログインマネージャ(LightDM)はWaylandセッションの起動サポートが弱く、GDMのような安定感がまだありません。とはいえ、GDMに変えても次の理由で起動は望み薄です。 |
| 仮想環境のGPU | VirtualBoxの仮想GPUが、Waylandに必要な「GBM」などの要件を満たせていないことも、起動失敗の大きな要因のようです。 |
今後の展望 – Wayland移行の判断軸
Xfce開発陣のロードマップによれば、Waylandへの本格対応は2028年以降、次期メジャーアップデート(5.x系)あたりになると見られています。
つまり、この26.04 LTSのサポート期間(〜2029年)の大部分において、「Xfceを使うならX11セッションが正解」という状況は変わりそうにありません。
本家Ubuntu 26.04がX11セッションを完全に打ち切ったのとは対照的ですね。保守的な選択と言えますが、実用性重視のXubuntuらしいとも言えます。個人的には、Wayland環境でAndroidアプリを動かせるWaydroidがXfceで使えないのが非常に残念です。
LTSとしての完成度は高いが、Waylandは「次」を待て
Xubuntu 26.04 LTSは、Xfce 4.20の採用とGIMP 3.2などの最新アプリ群により、「実用的な軽量デスクトップ」として非常に高い完成度に仕上がっています。
一方で、Waylandでの運用については、まだ「技術デモ」の域を出ていません。
- 本番環境
→ 迷わずX11セッション。これが最も安定し、機能も完全です。 - Waylandを試したい
→ おとなしくGNOME(Ubuntu Desktop)やKDE環境を選択するのが現実的です。
Ubuntuフレーバーの中でも堅実なXubuntuですが、もう少し進化のスピードを上げてもらうとファンとしては嬉しいところですね。
次回は、以前から検証を続けているEnlightenment環境はXubuntu 26.04にインストールできるのか、またWaylandセッションの動作はどうなっているのかについてレポートしたいと思います。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、よいXubuntuライフを!



