みなさん、こんにちは。
2026年も早いもので3月。桜の便りとともに、Ubuntu界隈では次期LTSである「26.04 (Resolute Raccoon)」の足音が聞こえてくる時期になりましたね。
私は普段、メイン環境に Xubuntu 22.04、サブ機に Bodhi Linux 7.0.0 を愛用しています。どちらも Ubuntu 22.04 ベースで非常に手に馴染んでいるのですが、さすがに「22.04はそろそろ枯れすぎて古さを感じるな」という場面も増えてきました。
そこで今回、あえてこのタイミングで Xubuntu 24.04 (Noble Numbat) をベースに、Bodhi Linux の象徴であるデスクトップ環境 「Moksha(モクシャ)」 を導入しました。なぜ「今」なのか、そして最新のインストール手順はどうなっているのか。じっくり解説していきます。
なぜ「26.04」直前の今、あえて「24.04」なのか?
「あと1か月待てば 26.04 LTS が出るのに、なぜ今さら 24.04 なの?」と思われるかもしれません。しかし、安定性を重視する実用派にとって、このタイミングでの 24.04 への移行は非常に合理的な選択です。
「新しさ」よりも「安定」を。
Ubuntu の LTS(長期サポート版)は、リリース直後は何かと挙動が不安定なことが多いものです。特にメジャーアップデート直後は、各種ドライバーの相性やマイナーなバグに悩まされるのが恒例行事。実働環境で「本当に安定した」と言えるようになるには、リリースから1年ほど経ち、ポイントリリース(.1や.2)を重ねた頃がベストなんです。
- 22.04: 十分に枯れていて安定しているが、最新ソフトの依存関係で苦労し始める時期。
- 26.04: 登場直後は「人柱」的な楽しみはあるが、メイン環境にするにはリスクがある。安定するまでには、1年以上待つことに。
- 24.04: リリースから2年弱が経過し、バグ出しも終わって 「今が最も脂が乗って安定している」 時期。
つまり、今後1〜2年をストレスなく過ごしたいなら、今この瞬間に「完成された 24.04」へ移行するのが正解、というわけです。
ベースに Xubuntu 24.04 を選ぶメリット
Bodhi Linux の次期バージョンを待つのも手ですが、ベースを Xubuntu にすることで、以下のような「いいとこ取り」が可能になります。
- 日本語環境の安心感
Xubuntu は日本語セットアップが非常に洗練されています。 - 管理のしやすさ
Xfce ベースの安定した設定ツールをそのまま流用できます。 - 軽量さの相乗効果
もともと軽い Xubuntu に、さらに軽量な Moksha を載せることで、驚くほどキビキビとした動作が実現します。
Xubuntu 24.04 に Moksha を導入する全手順
それでは、具体的な作業に入りましょう。今回は Bodhi Linux のリード開発者である Robert Wiley 氏が公開してくれているインストールスクリプトを活用します。
手順 1 – Xubuntu 24.04 のクリーンインストール
まずは Xubuntu 公式サイト から ISO を入手します。
- Minimal バージョン
今回はこちらを使用。プリインストールアプリが少なく、自分好みの環境を構築するのに最適です。 - Desktop バージョン
必要なアプリが最初から揃っている方が安心な方はこちらを。
通常通りインストールを済ませたら、一度 Xubuntu にログインし、日本語入力(Fcitx5-Mozc など)が正しく動くか を確認しておいてください。ここで設定を終わらせておくのが、後のトラブルを防ぐコツです。
なお、既に22.04を使用している場合、dist-upgradeする方法もありますが、長年使った環境はライブラリの依存性が激しい場合が多いもの。安定性を求めるならクリーンインストールした方がベターでしょう。
手順 2 – Moksha インストールスクリプトの実行
Xfce 端末を開き、以下のコマンドを打ち込んでいきます。
1. Git の導入
sudo apt update
sudo apt install git
2. スクリプトのクローン
最新のインストールスクリプトが含まれるリポジトリを手元にコピーします。
git clone https://github.com/BodhiDev/Distros.git
3. インストールの実行
リポジトリにはUbuntu用のインストールスクリプトとして、22.04(jammy)と24.04(noble)の両方が含まれています。noble用のスクリプトを実行してください。なお、インストールにはsudoの実行権限が必要です。
cd Distros/Ubuntu
sudo ./noble.install.sh
実行すると、ターミナルに 「This script will install Moksha on Ubuntu 24.04 (noble). Continue (y/n)?」 と表示されます。
迷わず y を押して続行しましょう! 必要なパッケージのダウンロードと設定が自動で始まります。

ログインと動作確認
インストールが無事に終わると、完了メッセージが表示されます。一度ログアウトし、ログイン画面のユーザー名を選択した後、セッションの種類を 「Moksha」 に変更してログインしてください。

無事に起動すれば、そこには Bodhi Linux でお馴染みの、あの美しいデスクトップが広がっているはずです!

今回導入されたバージョンは Moksha 0.4.2。OS 情報もしっかり Ubuntu 24.04 (noble) になっています。Bodhi Linux 7.0.0 を使っている方なら、違和感なく移行できるはずです。

Mokshaインストール後の設定などは過去記事で解説しています。22.04向けの記事ですが、インストールソースを24.04に変更すれば流用できる内容となっています。
技術的なヒントと注意点
実際に作業してみて気づいた、スムーズに環境構築するためのポイントです。
- ネットワークの安定性
スクリプト実行中に大量のパッケージを落とします。途中で切れると整合性が崩れる可能性があるため、安定した環境で実行しましょう。 - キーリングの取り扱い
Ubuntu 24.04 以降、キーリングの保存プロトコルが厳格化されています。PPA を追加する際などは、古い.asc形式ではなく、推奨される.gpg形式で保存されているか確認するとトラブルを防げます。 - 見た目の調整
初期状態では Bodhi Linux 独自のアプリケーションは入っていません。自分好みのカスタマイズを楽しむのも、Moksha の醍醐味ですね。
安定と軽快さを求めるなら「今」が24.04への移行チャンス
Ubuntu 26.04 という新しい波が来る直前の今、あえて「成熟した 24.04」に移行し、そこに「Moksha」を載せる。これは、PC のスペックを最大限に引き出しつつ、ストレスなく作業に没頭するための非常に賢い選択です。
26.04 がリリースされても、環境が落ち着くまでは 1 年以上かかります。それまでの間、あるいはそれ以降もずっと、この「Xubuntu + Moksha」という構成は強力な武器になってくれるはずです。
また、今回は Ubuntu ベースでしたが、実は Debian bookworm / trixie 用のスクリプトも用意されています。気になる方は試してみてください。
そして、普通では物足りたいという人には、MX Linux 派生の 「MX Moksha」 なんていう面白いプロジェクトもあります。
軽量 Linux の世界は、掘れば掘るほど奥が深いですね。
みなさんもぜひ、自分にとっての「究極の安定環境」を構築してみてください。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは、よい Moksha ライフを!



